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窃盗

窃盗とは,「他人のものを盗むこと」です。窃盗は、もっとも多い犯罪で、刑法の総認知件数の半分以上が窃盗罪です。窃盗には色々な手口があり、空き巣やピッキングなどの侵入窃盗、車上狙い、下着泥棒、スリなどが挙げられます。いわゆる「万引き」も窃盗にあたります。

窃盗罪に対する検察官の処分と裁判官の量刑

窃盗罪の法定刑は、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
窃盗罪に対する処分(起訴するのか不起訴にするのか)や量刑(どのような刑罰にするのか)は、まず、何をしたのかによって変わります。すなわち、盗んだ被害品の金額や犯行の方法(万引きなのか、空き巣なのか、など)などによって変わります。

また、窃盗については、以前窃盗で摘発されたのにもかかわらずまた窃盗をする、というように犯罪を繰り返してしまう(再犯)ことが見られます。
起訴されるか否かの判断要素としては、被害者と示談できているかということに加え、初犯であるのか、繰り返しているのかも重要です。また、再犯防止のための環境が整っているのか、なども考慮されます。

なお、窃盗を繰り返し犯してしまう方の中には、必要でないものや必要以上の量を盗んだり、スリルや緊張感を求めて、物ではなく盗むこと自体が目的になっている方がいます。このような方は、窃盗癖(クレプトマニア)と診断されることがあります。
クレプトマニアと診断された方やクレプトマニアかもしれないと思われている方は、「クレプトマニア(窃盗癖)とは」のページをご覧ください。

窃盗で逮捕されてしまったら(身柄解放のために)

窃盗の場合、警察に発覚した事件のうちの約33%が逮捕されます(犯罪白書より)。
逮捕された場合に、会社等を欠勤して捕まったことが会社に知られるのを防ぎたい、として一刻も早い身柄の解放を望まれる方が多くいらっしゃいます。窃盗については、罪を認めて謝罪・弁償をする意思があることを弁護士経由で警察に伝えるなどすることで早期に身柄が解放される場合があります。これは、早ければ早いほど釈放される可能性が高まるため,できるだけ早く手を打つ必要があります。

また、窃盗は被害者がいるため、被害者に盗んだお金や物を弁償したり,慰謝料を支払ったり、反省文を書いたりし、謝罪の意思を伝えることで示談ができることがあります。この交渉は、弁護士を介して行った方がスムーズですし、示談が成立しやすいです。というのは、被害者との示談交渉は、被害者や捜査機関に被害者側の氏名や連絡先をお聞きすることから始まりますが、連絡先を「弁護士限り(被疑者やその家族に伝えない)」という約束のもとで弁護士に教えてくれることが多いのです。
被害者との示談の結果、被害届を取り下げてもらえれば、早期の身柄解放を獲得することができます。

さらには、起訴前に釈放してもらうように活動することはもちろんですが、起訴までは勾留されるとしても、起訴後には保釈申請が可能となることから、起訴後は速やかに保釈の申請ができるようにあらかじめ保釈金や身元引受人の準備をしておくことが重要です。
勤務先への対応もとても大切になりますが,事件の見通しと勤務先の状況を考慮し、個別の対処をしていくこととなります。
釈放、保釈に関しては、「釈放,保釈してほしい」をご参照ください。

不起訴などのより軽い処分のために

ほとんどの事案では、被害者と示談して被害届を取り下げてもらえれば、不起訴処分を獲得することができます。
被害者が示談に応じてくれない、被害者の人数が多くて払えないといった場合は、窃盗を行った理由を掘り下げ,二度と窃盗をしないためにどうするのかを医師や弁護士と考え、再犯防止体制を作っていくことにより、反省していることを示します。示談ができなくても、盗んだお金や物がわずかである場合や、過去に窃盗の前科がない場合は、反省を示すことで不起訴処分を獲得できることがあります。
また、示談が成立しなかったなどの理由で不起訴にならない場合でも、窃盗罪には罰金刑があるので、弁護活動としては、懲役刑ではなく罰金刑を目指します。

示談金の相場

示談するためには、多くの場合、被害金額の弁償に加え、精神的苦痛を負わせてしまったことに対する慰謝料を併せて支払うことになります。
どのような方法で窃盗をしたのか、被害金額はいくらなのか、相手方の処罰感情はどのようなものなのか等にも左右されるため、事案によって示談金には大きな差が出ます。また、被害金額を弁償することで示談に応じてくれる場合もありますし、示談や被害弁償に応じない場合もあります。
反省文や謝罪文を作成して、反省していることを文章で伝えることも有効です。ただし、こちらについても、被害者の方が受け取ってくれないこともあります。

量刑の相場

令和元年における窃盗に関して、以下のような統計が出ています。
公判請求され、令和元年に第一審が終局した事件約1万1000人のうち,
   約3%が罰金刑
   約50%が執行猶予判決
となっています。
前科があるかどうか、被害弁償や示談ができているかなど、個別の事情で判断されますが、公判請求されたうちの半数は執行猶予判決となります。また、実刑判決の多くは、何度も窃盗を繰り返し行っている被告人による事件、被害額が多額な事件です。
また、略式手続となり、罰金刑となった者は約5600人います。そのうち、罰金額が30万円以下だったのは全体の約52%を占めています。

窃盗の再犯率

窃盗は、他の犯罪に比べ、再犯率が高い犯罪です。
令和元年度では、窃盗罪で検挙された者のうち、約20%が窃盗の前科を持っている人でした。窃盗の前科を持っている人のうち、5犯以上の窃盗前科がある人は約15%で、全体の窃盗罪検挙者のうちの約3%を占めています。

このように何度も窃盗を繰り返してしまう人の中には、物ではなく「盗むこと」そのものが目的となっている、いわゆるクレプトマニアである可能性の人がいます。
再犯を繰り返せば、実刑判決を免れることは難しくなっていきます。もし、窃盗の衝動を抑えられないなど、不安なことがありましたら、医師に相談することをおすすめします。弊所にご相談いただいた場合、ご相談者の状況に応じて適切な病院をご案内させていただくことも可能です。

ご相談は上原総合法律事務所へ

当事務所では、元検事の経験を活かし、それぞれの事案に即して、自首、示談交渉、早期の身柄の解放などの弁護活動に加え、勤務先への対応など、刑事事件に伴う困りごとへのアドバイスも行います。上原総合法律事務所では、迅速にご相談を受けられる体制を作っています。まずはお気軽に弁護士に相談してください。

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