過失運転致傷、道路交通法違反(不救護・不申告)の解決事例(ひき逃げで立件されるも、略式起訴(罰金刑)となった事例)

その他
[投稿日]

依頼者:50代 女性
罪名:過失運転致傷、道路交通法違反(不救護・不申告)
結果:依頼者様に酌むべき事情が多数あることを検察官に上申し、略式起訴(罰金刑)

事案の概要

本件は、依頼者の方が、自動車を運転中、交差点を右折した際、交差点出口付近の横断歩道がない場所を左から右へ歩いて横断してきた被害者の方に接触させてけがを負わせてしまった上、自車から降りることなく走り去ってしまったというひき逃げの事案でした。

依頼者の方は、その数日後、突然自宅まで警察に来られ警察署に任意同行して事情聴取等を受けることになりました(被害者の方が車のナンバーを覚えていて警察に通報するなどしたものと思われます)。

弊所には、警察が依頼者の方の自宅に来た数日後の段階でご相談をいただき、起訴前弁護活動のご依頼をいただきました。

自動車等の運転中に交通事故を起こして人を死傷させたにもかかわらずその負傷者を救護しなかった場合には、いわゆるひき逃げとして、道路交通法違反(救護義務違反)となるところ、その法定刑は「10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」と重いものが定められています。さらに、これに加えて、過失運転致傷等、交通事故そのものに関する罪等も併せて成立します。

そのため、ひき逃げをした場合、公判請求されて刑事裁判を受けることとなることが非常に多く、さらには、実刑となることも少なくありません

弁護活動

依頼者の方から事故当時の状況を詳しく伺ったところ、依頼者の方は、被害者の方と接触してしまった後に自車から降りることなく走り去ってしまってはいましたが、接触自体が非常に軽微なものであった上、接触直後すぐにその場で車を停止させて車内から「大丈夫ですか」などと尋ねたところ、被害者の方がうなずいて車のそばから離れ、その後十数メートルほど進んで車を路肩に止めた上でバックミラーを見て後方を確認した際には既に被害者の方の姿が見当たらなくなっていたことから、その場を走り去ってしまったという事情がありました。

また、依頼者の方の安全確認が不十分であったこと自体は否定し難いものの、他方で、依頼者の方が徐行しながら右折していたにもかかわらず、被害者の方が敢えて同車の直前を横断してきたため、接触してしまったという事情もありました。

さらに、依頼者の方が取調べで警察官から言われたところによれば、被害者の方のけがは幸い軽微なものであるとのことでした。

こうした事情は、依頼者の方にとって有利に考慮されるべき事情です。

そこで、弁護人において、上記の具体的事情と共に、「本件では、依頼者の方にとって有利な事情が多数認められるから、公判請求ではなく略式起訴(罰金刑)にされたい」旨などを記載した意見書を作成し、検察官に提出しました。

そうしたところ、略式起訴となった上、相当低額の罰金の略式命令が発付されるに至りました。

弁護士のコメント

本件は、公判請求されて刑事裁判を受けることとなる可能性が非常に高いひき逃げの事案でしたが、早期の段階でご依頼をいただき、ご事情を詳しく伺って弁護活動を行うことができたため、公判請求を回避して略式起訴かつ相当低額の罰金刑で終結させることができました。略式罰金の場合、公開の法廷で裁判を受ける必要がありませんし、科される刑罰も罰金までであり、公判請求されてしまった場合と比べ大きなメリットがあります。

上原総合法律事務所では、元検事の弁護士が検察官として交通事件を含む多数の刑事事件を処理してきた知識や経験に基づいて的確に見通しを立て事案に応じた最良の弁護活動をさせていただきます。

刑事事件でお悩みの方は是非一度弊所にご相談ください。

※ひき逃げについては、ひき逃げ・当て逃げについて元検事(ヤメ検)の弁護士が解説 の記事も御参照ください。

※略式起訴については、略式起訴・略式命令でも前科?手続の流れ、罰金の相場等を元検事の弁護士が解説 の記事もご参照ください。

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