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性犯罪の再犯予防について知るべき大切なことを元検事の弁護士が解説します

性犯罪は再犯が多い犯罪です。

不同意性交・痴漢・公然わいせつ・淫行条例違反などを犯した人が、悪いとわかっていながらもやめられないことがあります。

同じ犯罪を何度もして刑務所に繰り返し入り、望まない人生を送ることは珍しくありません。

上原総合法律事務所では、検察官・弁護士双方の視点を有する元検察官の弁護士が、再犯予防対策に取り組んでいます

この記事では、これらの経験を通した代表弁護士上原幹男の考えをお伝えします。

 

不同意性交等罪について詳しくはこちらをご参照ください。 

淫行条例違反について詳しくはこちらをご参照ください。 

痴漢について詳しくはこちらをご参照ください

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1 性犯罪の再犯が多い理由

性犯罪で再犯が多いのは、依存症であるのに依存症であることを認識していなかったり(または認められなかったり)、強い認知の歪み(物事や世の中に対する見方が歪んでいて、正しく認識できないこと)があるのに歪みを認識していないなどが影響していると考えられます。

また、犯罪の中でも、特に性犯罪は、なかなか人に話すことができません。

家族に対しても事件の存在を隠すなど、再犯予防の協力者がいないまま、孤独に再犯予防をしている方も少なくないと思われます。

実際には事件のことや自分の考えを人に話して聞いてもらうこともとても有効な対処法になり得るのですが、簡単ではないのが実情です。

2 再犯予防において大切な考え方

逮捕直後、性犯罪を犯したほとんどの人が、「絶対にもう二度と同じことをしない」と口にします。

その言葉は本心であるように見えます。

また、性犯罪の再犯をした人の中には、「前回捕まった当時は本当に絶対もう二度としないつもりだった」という人が多いです。

このような再犯をした人の多くに共通するのは、再犯予防体制が不十分であることです

「もう二度とやらない」という意思はとても大切で、これがなければそもそも再犯予防は難しいと考えられます。

しかし、人の意思は、放っておけば、時間の経過とともに必ず弱まってしまいます。

犯罪をもう二度としないためには、放っておけば意思が弱まってしまうことを前提に、意思ではない方法(仕組み)で対処することが大切です

なお、再犯予防体制の構築とは異なりますが、反省を深めることも大切です

 

反省について、詳しくはこちらをご参照ください

3 再犯予防体制の構築とは

再犯予防を維持強化するための仕組みを作る(再犯予防体制の構築)とは、どういうことでしょうか。

性犯罪を犯した方の多くは、依存症だったり、認知の歪みがあったりと、医師などの専門家によるサポートを必要とします。

また、依存症患者の集まる互助会で仲間を見つけ、心置きなく本当のことを話せる環境を得ることもとても重要です。

医師や精神保健福祉士といった専門家は、その専門的知見から、適切な治療法など、さまざまなアドバイスをします。

また、互助会では、お互いに、場合によっては匿名で、自分の病状や悩みを話します。話すことで、お互いにお互いを支え合います。

参加者がスリップ(やめていた依存行動をしてしまうこと)してしまったことを話すこともあります。

話すことで、スリップしてしまったことを自分だけで抱えずに済みますし、周りの人は、自分がスリップしないように気をつける良いきっかけになります。

多くの刑事裁判で、弁護士は、性犯罪を犯した人をこのような病院や互助会に紹介し、通ってもらい、裁判での証拠にします。

ところが、裁判が終わったり、事件後しばらくしたりすると、本人の自己判断で病院や互助会に行かなくなってしまうことがあります。

医師などの専門家が「もう来なくていいよ」と言った場合は別として、自己判断で行かなくなるのは、とても危険です

もう二度としない、という意思が弱まっていることを意味するとも考えられます。            

そのため、本人の自己判断で病院や互助会に行かなくなるのを防ぐよう、サポートする人が必要です。

ご家族や親友などが定期的に本人に連絡を取り、事件について話す時間を作り、病院や互助会に行っているのかを本人に確認したりすることで、反省を深めるとともに、病院や互助会に行くことを促したり、「もう二度としない」という気持ちを再確認する必要があります

再犯予防体制の構築としては、最低限ここまではしなければならないと考えます。

なお、ここまでしても、再犯予防体制としては完全ではありません

特に依存症の場合、残念ながら、本人が依存行動を繰り返していることを家族に隠したり、病院や互助会に行っていると嘘をついてしまうこともままあります。

4 お気軽にご相談ください

上原総合法律事務所では、刑事事件の経験が豊富な元検察官弁護士8名(2024年9月現在)が刑事事件を取り扱い、性犯罪の弁護活動や、依存症治療の専門家と連携しての再犯予防体制構築に取り組んでいます。

依頼者にとって何が最適かを考えながら、共に寄り添います。

刑事事件でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

ご相談の流れについてはこちらをご参照ください。 

弁護士費用について詳しくはこちらをご参照ください

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弁護士 上原 幹男

弁護士 上原 幹男

第二東京弁護士会所属

この記事の監修者:弁護士 上原 幹男

司法修習後、検事任官(東京地方検察庁、奈良地方検察庁等)。検事退官後、都内法律事務所にて弁護士としての経験を経て、個人事務所を開設。 2021年に弁護士法人化し、現在、新宿事務所の他横浜・立川にも展開している。元検事(ヤメ検)の経験を活かした弁護活動をおこなっている。

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