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わかりやすい著作権の解説

第1 はじめに

YouTube、ポコチャ、インスタグラム、Twitterなどなど、現代社会においては誰でも発信者になれる時代になった昨今において、もはや日常生活と切っても切れないと言っても過言ではない法律である著作権法。
一度は聞いたことあるけど、どんな法律かよくわかっていないという方がほとんどだと思います。
そこで、本記事では、著作権とは何か、何が著作権侵害に当たるのかなどの著作権に対する疑問に答えていきたいと思います。

第2 著作権とは

1 法律上の定義

まず、「著作権」とは、著作物に関する権利のことを言います。
そして、著作物とは、法律上「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」であると定められています。
このままではよくわからないので、もう少し分解して説明したいと思います。

①思想又は感情の表現であること

まず、著作物というためには、なんらかの思想や感情を表したものではなくてはなりません。たとえば、電車の時刻表やレストランのメニューなど、単に事実を羅列しただけのようなものはそれを作成した人の「思想や感情」とは関係がないので、著作物には当たりません。
また、当然のことですが、思想や感情を、内心にとどめていては著作物に当たらないので、外に向けて「表現」されていなくては著作物とは言えません。

②創作性があること

次に、創作性があることが必要です。
創作性があるということは、一般的には「作者の個性が表れているもの」と言われます。
創作性の有無と表現レベルは関係がないので、小学生の描いた絵もピカソの描いた絵も等しく「作者の個性が表れているもの」であり創作性を有します。

③文学・学術・美術・音楽(以下「文学等」という。)の範囲に属すること

著作物に当たるためには、文学等の範囲に属する必要がありますが、これは、産業上の発明に属する特許法との関係で区別されるものであり、これらのうちどれに属するかは重要ではありません。
また、文学等に該当すれば、その内容の道徳性や倫理性を問わず著作物に該当します。
たとえば、違法行為を撮影した動画は倫理的には非常に問題がありますが、著作物には該当するのです。

以上、法律上の著作物を述べましたが、何となく小説や映画などが著作物に当たることはわかるけど,結局よくわからないというところが実際だと思います。
そこで、以下では、著作物についての具体的な例を示したいと思います。

2 著作物の具体的例示

⑴ 意外にも著作物

・ 建築物

建築物については、一般的な居住用の家やマンションではなく、橋、神社仏閣の類、庭園等は著作物に当たる可能性があります。
これらは、建築家の思想や感情を表現した創作性のある、美術の範囲に含まれるものに該当するからです。
たとえば、金閣寺は、通常の居住用には全く必要ないのに外壁が金ぴかになっています。
これは、金閣寺を作った人の思想や感情が表現されているものであって著作物に当たると判断されるわけです。(もっとも著作権の保護は作者の死後50年に限られるので、金閣寺に著作権の保護は及びません。)

・ プログラム

いわゆるコンピュータープログラムのことです。
これは、電子計算機を機能させて一つの結果を得ることができるように、これに対する指令を組み合わせたものとして表現した著作物であるとされています。
指令の組み合わせ方に作者の個性が現れますし、学術の分野に含まれるということです。
なお、プログラムについては、いわゆるコード自体は特許法の保護対象にはなりませんが、完成したソフトウェアという観点では特許法による保護の対象になり得ます。

⑵ 意外にも著作物ではない

以上に対し、意外に著作物にあたらないものとして有名なのが,漫画等のキャラクターです。

特定のキャラクター概念自体は著作物ではありません。
たとえば、アンパンマンは「アンパンを擬人化したヒーローで、顔がぬれると力が出なくなる」という特徴を持つキャラクターですが、この特徴をもつキャラクター自体は著作物ではないのです。もっとも、その絵柄自体、つまり「やなせたかしさんが描いた絵本の中のアンパンマン」については漫画の著作権という形で著作物性が認められることになります。

たとえば、私が、アンパンを擬人化したヒーローで、顔がぬれると力が出なくなるという特徴を持つ「アンパンヒーロー」というキャラクターを作ったとしても、その絵柄が、アンパンマンと似ても似つかないものであれば著作権の侵害は観念しえないのです。

第3 著作権って何ができる権利なの

1 著作権の保護対象

著作権という権利は、著作物について、著作者の①人格的利益と②経済的利益を保護します。
まず、①人格的利益とは「著作者人格権」(公表権,氏名表示権,同一性保持権)のことを指します。
これは、簡単に言うと、自分の著作物について、世間に出すかどうか、そこに自分の名前を出すかどうか、改変を加えるかどうかを著作者において決定できる権利のことを指します。
たとえば、Aさんが犬の絵を描いた例を想定してみると、Bさんがこの絵を勝手に世間に発表すれば公表権の侵害ですし、Aさんが名前を隠して犬の絵を世間に発表していた場合に「これはAさんが作ったものです。」と勝手に言えば氏名表示権の侵害になります。
また、Bさんが勝手に、この絵に木を一本書き加えれば同一性保持権の侵害になります。
次に、②経済的利益とは、(狭義の)著作権(複製、譲渡、貸与、二次的著作物利用権等)を指します。
これらは、コピーしたり、売ったり、貸したりすることで、そこから得る経済的利益に対する排他的権利を指します。

2 著作権に反した場合

以上の著作権について、それを侵害した者はどのような責任を負うのでしょうか。
まず、著作者は、侵害の相手方に対して、侵害停止の警告(内容証明郵便)をすることができます。そして、実際に、差し止め請求や損害賠償、名誉回復のための措置を求めて訴訟をすることができます。
著作権侵害の損害賠償については、侵害した人が得た利益(著作物の売却利益等)が損害額であると推定されますので、少なくとも、その金額について請求することができます。
これに加えて、著作者人格権を害されたことに対する精神的損害に関する賠償も請求することができます。
したがって、著作権を侵害した者は、そのことで得た利益以上の額を著作者から請求されることになってしまうのです。
次に、著作権法においては、著作権を侵害したものに対して刑事上の罰則規定が存在します。その内容は,最大で「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはその併科」であり、非常に重いものとなっています。

第4 終わりに

著作権を侵害してしまった場合でも、著作権を侵害されてしまった場合でも、早期の対応が肝要です。
弊所では、元検事率いる弁護士チームが、著作権侵害の有無、その程度などを調査し、迅速に対応することで、依頼者様の利益を最大限保護することが可能です。
著作権の問題でお悩みの方はぜひ一度弊所にご相談ください。

 

 

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